口臭の原因は、大きく分けて2種類あります。
1つ目の原因は、体の中に原因がある場合です。消化不良・肝機能の低下・糖尿などが考えられます。
消化不良…消化不良の場合は、食べたものが十分に消化されずに、胃や腸で停滞し、発酵してしまうことで腐ったようなにおいの口臭がするのが特徴です。
肝機能の低下…肝臓は、体にある毒素を分解したりエネルギーを作る、心臓と同じように大切な臓器です。毒素を分解して血液をキレイする働きがあります。肝機能が低下すると、解毒の機能が働かずアンモニア臭が発生します。
糖尿…糖尿になると、口やのどの渇きを感じることがあります。つまり唾液の分泌量が減っている状態です。口の中の唾液が減ると口臭が発生します。
二つ目の原因は、口の中に原因がある場合です。歯周病・虫歯・歯垢・歯石・舌苔・唾液の減少・プラスチックの人口歯・かぶせた金属などが原因と考えられます。
歯周病…歯周病とは、歯の周りに炎症が起きている状態です。虫歯とは違い痛みを感じにくいのが特徴です。そのため自覚症状があまりなく、発見したときにはかなり進行していることもあります。初期の段階では、出血などが見られます。
虫歯…虫歯があると、虫歯の中に食べかすや細菌が溜まりやすくなり口臭の原因となります。進行した虫歯は臭いがきつくなってきます。
歯垢…食べ物の残りカスを栄養源に細菌が増え歯の表面に付着していきます。柔らかい堆積物ですが、これが長期間経つと歯石になってしまいます。
歯石…歯垢が溜まり硬く固まった石灰分です。歯石が増えると口臭もひどくなります。また、歯石が付くことにより歯周病が進行してしまうこともあります。
舌苔…舌の表面に溜まった白っぽい塊のことです。この塊の正体は細菌です。古い細胞や食べカスが溜まると、それを栄養源に細菌がどんどん増え、臭いや粘りを発生させます。塊になってしまうと取れにくいため、日頃から歯磨きや口の中を清潔に保つことが大切です。
唾液の減少…唾液野の分泌が減少すると、口の中が不潔な状態となり、また、口の中が乾燥して口臭が発生します。
プラスチックの人口歯…入れ歯のプラスチック部分は色やニオイを吸着してしまうため、毎日きれいに磨くことが大切です。
かぶせた金属…かぶせた金属が古くなったり、隙間ができることで汚れが溜まりやすくなります。そのため口腔内が不潔な状態となり、口臭の原因となります。
日本口腔外科学会 口腔外科相談室 参照